■世代や物事を分けて考える
♦家庭における密着した親子関係の中で、親の問題と子どもの問題、あるいは親の心と子どもの心の境界🖊があいまいになってしまうことがあります。世代間の線引きがしっかりできていないと、その家庭や親が抱える問題、またネガティブな傾向が、次の世代へ持ち越されてしまう可能性があります。
♦世代間の境界があいまいであれば、知らず知らずのうちに親子の逆転が起きます。夫婦仲が悪い、経済的に余裕がないといったこともその要因になりますが、親が心に不安や不調を抱えている、また精神的に未熟であることなどにより、無意識的に境界をおかして子どもに寄りかかる🖊ことが起きます。
♦そうなれば、子どもが親の受け皿にならざるを得ず、子どもらしく過ごすことや感情を表すことが難しくなり、子どもらしさ、その子らしさを奪ってしまう🖊ことになりかねません。ありのままの自分でいられず、いつのまにか偽りの自己🖊を作り上げてしまう可能性があります。
♦本来は、親が子どもの様子や表情を観察し、その子の考えや気持ちをくみ取り問題解決に導くことが望まれますが、親と子の役割が逆転🖊すれば、子どもの方が絶えず親の顔色や機嫌をうかがい、親が気に入るような行動や考え、感情を選ぶようになってしまいます。
♦場合によってはそのやり方が服従的になることさえありますが、子どもはあたかもそれが自分の選択であるかのように錯覚してしまうため、子どもが無理をしている、偽っているということに親もなかなか気づけず、問題が長引くことになります。こうして子どもは偽りの自己を発達させてしまうことになるのです。
♦子どもは親の未熟さを受け止め補うかのように急いで成熟を遂げ、また親の不安や不満に向き合い、親の問題の受け皿になろうとするかのように無意識的に成長の舵を切れば、自分らしさや自分という感覚を失ったまま大人になっていくことになります。
♦よく言われるアダルトチルドレン🖊、インナーチャイルド🖊といった状態や状況のみならず、幼いころからうつ傾向を帯び、思春期を過ぎるころにはパーソナリティ障害🖊などの精神的不調を帯び、学業や人間関係、仕事に影響が出ることになれば、生きづらさ🖊を抱えてしまいます。
♦家庭の問題、親の問題が次の世代へ持ち越されてしまう世代間連鎖🖊は、世代を重ねるごとに悪化することがあります。「親も大変だったから(自分が苦しくても)仕方がない」という話をよく聞きます。
♦仮にそうだとしても親の生きづらさと自分の生きづらさを相殺して、自分の苦しさを抑え込んだりあきらめたりするのは違います。それをすれば、今度は自分の子どもの世代に問題を持ち越すことになりかねません。自分がかつての親に同一化していることにも気づかないでしょう。
♦過去を振り返り親を責めるということではなく、自分に何が起きたのか、自分がなぜ今のような不調、生きづらさを抱えるに至ったか、その理由や背景を理解することが、問題の改善につながります。
♦親の問題は親が向き合い解決に努めるべきだった、そう捉えてよいのではないかと思います。そして自分の問題は自分が向き合い解決に努めていけると、次の世代への持ち越しを防ぎ、負の連鎖を断ち切ることができます。
♦また、子どもが成人した後、あるいは結婚した後も何かと介入しがちな親御さんがいます。お子さんと自分の心の境界に線引きができていないため、子どものことをご自分のことのようにとらえ一喜一憂しがちです。
♦その親御さんも同じように親の介入を受け続けてこられたのでしょう。ご自分が苦痛だったことも子どもには無意識的にやりがちです。
♦成人した子どもに過度に介入せず、子どもの意思を尊重し、親御さんは親御さんの人生と幸福に目を向けることが大切です。
♦「親は親、子どもは子ども」「それはそれ、これはこれ」として世代間や問題の線引きをすることで、互いの心を侵さない適切な距離感が生まれます。そうすることが、ご自分の子どもの世代、さらには孫の世代の心の健やかな成長、成熟につながっていくのではないかと考えます。
心当たりがある方は、一度ご相談にいらしてください。お気持ちが楽になり解決や解消に向かえるようお力になります。
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