理由と背景

♦カウンセリングに来られる方の中で、「自己肯定感が低い…自信がない」とおっしゃる方がけっこうな割合いらっしゃいます。

♦そうした自分に対する否定的な評価は、いつごろどこからどういうわけであなたの中に定着してしまったものでしょう…お話をうかがいその方を拝見していると、そう思わずにはいられません。

♦そして大抵、周りの人も自分についてきっとそんな風に否定的に捉えているに違いないと考えています。

♦そういう場合に、「自己肯定感を持ちましょう」といったアドバイスをしてもほぼ意味がありません。これまでずっと自己否定的だった方が、そんなに簡単に自己肯定感を持てるでしょうか。

♦マイナス思考をプラスに変えることは大変ですし、プラス思考でいこうといくら考えていても、自動的無意識的に否定的な感情に支配されてしまうからです。

♦生まれつき楽観的、悲観的といった多少の性質傾向はあるでしょうが、生まれたときから自己肯定的、自己否定的な方はひとりもいないはずです。

♦「自分はこんな感じ…」といった自己概念は、発達や成長と共に育んでいくものではないかと思います。

♦したがって、周囲の関わり方、特に最も身近な存在である親御さんの関わり方や関係性が関与し、加えてその後の体験により強化されてしまうものと考えます。

♦もしかしたら自己否定的な方の親御さんもまた、否定的なことを言われて育ち、体験も手伝って、ご自分についての否定的な概念をいまだに変えられていないのかもしれません。

♦自己否定的な親御さんは、(ご自分がそうされたように)ご自分の子どもに対しても否定的に捉える傾向があります。

♦子どもの短所や苦手なところに目が行きがちで、それを指摘せずにはいられません。

♦一方、お子さんの良いところには意識が向かず、まるで否認しているように感じられる場合もあります。

親は自分の中にある感覚や感情、思考を子どもにダイレクトに投影しやすく、未熟な子どもはそれをダイレクトに吸収してしまいます。

♦親に繰り返し言われれば、「自分はダメだ」といった否定的な自己概念が定着しやすくなります。

♦その連鎖が、その次の代またその次の代と続いてしまう場合があります。世代間の連鎖は、できればより肯定的なものをより多く伝えていけると良いと思います。

♦マイナスな自己概念は、マイナスな体験につながりやすくなります。

♦「やればできる」という肯定的な捉え方ができないため、取り組む前から「どうせダメだろう…」と思いがちで自分を信じて踏ん張ることができないため、「やっぱりだめだった…」という体験になりがちです。

♦こうした失敗体験が増えれば増えるほど、体験やチャレンジから遠ざかることになり、自分の能力や可能性に気づくことからも遠ざかってしまい、否定的な自己概念をいつまでも拭い去ることができないのです。

♦自己肯定感を高めるためには、成功体験を積み重ねることが必要になります。

♦他者からのアドバイスや頭の中で考えるだけで身につくものではありません。

♦幼い頃から褒められることより否定され叱責されることが多ければ、自分を試してみようといった気持ちにはなかなかなれないでしょう。

一つのことを叱ったり怒ったりする場合は、その倍の最低二つは褒める、肯定するなどして、親子間の悪い体験より良い体験を多めにしていけると、子どもの中に自分についての肯定的イメージが定着し、対人場面や活動において自信をもつことができ、良い体験が増えていくのではないかと考えます。

たとえ失敗したとしても、自分を立て直すことができ、新たなチャレンジにつなげていくことができるでしょう。

♦親御さんに精神疾患や境界性パーソナリティ障害🖋、自己愛性パーソナリティ障害🖋傾向等があれば、自分の都合や気分が優先されますし、子どもを所有物であるかのように支配し思い通りにならなければ否定しおとしめ、暴言を吐き攻撃する場合もあります。

♦子どもの関わり方や親子関係は、適切さを欠いたものにならざるを得ません。毒親🖋の要因にもなります。

♦自己肯定感や自己否定感の強弱は、上記のことだけでなく他の要因も関与し、個別性があると考えます。

「自己否定感が強く自信がない、なにをやってもうまくいかない」と悩み苦しまれて来られた方はご相談ください。

ご自分がなぜそのような状態になったかについてわかっていかれると、その自己否定感が持たされたもので、「誤った思い込み」であることに気づいていかれるでしょう。

マイナスの自己概念を修正し、自己肯定感へ転じていかれるようお手伝いいたします。