■理由と背景
♦過干渉も過保護も、どちらについても行き過ぎているという点で、子どもにとってあまり良い影響はありません。「子どものためを思って」ということではあるのでしょうが、それをする理由や背景が親御さんそれぞれあるのではないかと思います。
♦一方で、親御さんご自身にご自覚がない場合がけっこうあります。お子さんが不調や問題を抱えている、お子さんとの関係性が良くない、といった場合は、これまでの関わり方を振り返っていただけると良いかもしれません。
<過干渉について>
♦子どもに干渉しすぎるのはなぜでしょう。「子どもを守りたい、良い方向へ導きたい、失敗や苦労をさせたくない」など理由はさまざまにあると思いますが、「こうすれば間違いない、絶対に良いからだから言うことを聞きなさい」と強いるようなら、それはもはや親心からではなく、親御さんの事情や欲求によるものと感じざるを得ません。
♦性格や発達段階にもよりますが、子どもはそうした親に強く反発し、反抗することになります。それはむしろ健全な反応であり、親に服従しがちな子供の方が心配です。いずれどこかの時点でうまくいかなくなったり精神的な不調をきたしたりして「自分は犠牲になった」と親を恨むことも少なくありません。
♦過干渉傾向は、子どもを支配し思い通りにコントロールしたいという親のエゴに基づく誤った子育てです。そういう親御さんもまた、自分の親に支配されてきたのかもしれません。それが苦痛で嫌だったと気づいていても、無意識的に自分の子どもに同じことをしてしまう場合が多いのです。「子どもは親に従うべき、それが当然、愛情ゆえに…」といった思い込みが刷り込まれているのでしょう。
♦これを意識的に変えなければ、次の世代もまた同じ傾向に苦しんでしまう可能性があります。
<過保護について>
♦子どもを保護しすぎるのはなぜでしょう。「子どもを守りたい、良い方向へ行ってもらいたい、失敗や苦労をさせたくない」といった過干渉と同様の理由から、つい先回りして世話や手配をしてしまうことがあります。
♦子どもが「もう放っておいてほしい」と伝えてもやめられない場合、それは子どものためというより、親御さん自身にそれをやる理由や背景があるということになります。
♦過保護の背景には、子どもへの依存心が隠れていることがあります。子どもの世話が生きがい、生きる目的で、自分の存在意義や価値をそこに感じている人もおり、趣味や関心事は子ども関連に限られていたり、大人になってからも密着し依存しあう関係が続いていたりします。
♦そうした関係が心地よいと感じ疑問を持たなければ、次の世代にも同じ傾向が受け継がれます。中には「手をかけて育てたのだから老後の面倒をみるのが当然」と考える親御さんもいます。
♦過干渉も過保護も、親と子の心の距離が近くまた境界があいまい🖋なため起こりやすく、親は子どもを自分の一部であるかのように感じ、子どもの本当の気持ちや考えに気づけなかったりします。また子どもの方も絶えず親の思考や感情に影響を受けてしまい、自主性が育たず精神的な成長や自立が遅れる要因になります。
♦結果として、大人になった後も分離不安🖋や他者への依存傾向を強め、対人関係や社会適応の問題、また精神的な不安定さや不調により生きづらさ🖋を抱えることになれば、懸命に愛情を注いだつもりであっても毒親🖋のそしりを免れないことになります。
♦行き過ぎた子育てがあったのだとしたら、その理由や背景を振り返り整理することが大切です。そうすることで、適切な距離を保ちながら互いを尊重し信頼しあえる関係に変化していかれるでしょう。
♦次の世代、またその次の世代に問題を持ち越さないよう🖋これまでを振り返る、今がそのタイミングなのではないかと思います。
また、自分の親が過干渉や過保護だったのではないかと思われる方については、親へのこだわりを手放し、本来の自分を取り戻していかれるお手伝いをいたします。
ご相談をお待ちしております。
