買い物依存アルコール依存ギャンブル依存セックス依存ゲーム依存摂食障害自傷行為リストカットをはじめとする自己破壊的な衝動行動)、あるいはDV、その他行動の悪習慣など、自分で過度に依存している認識がありやめようと思っているがやめられない場合、「依存」と捉えられます。

人はきっかけさえあれば、さまざまな行動や行為、物や人、関係性などに容易に依存してしまいます。特にストレスが過度にかかった場合精神的な退行が生じ依存傾向が強まります。その場合に快感や満足感(報酬)が得られれば、脳がそれを学習することで強化され、傾向が繰り返されて「依存」が形成されます。

快感や満足感だけではなく不安が解消される場合であっても、同様にその行動に依存することになるでしょう。例えば、手洗いや施錠の確認といった強迫行動なども一種の「依存」と捉えられます。

「依存」は、乳幼児期の依存に起源があります。乳幼児は、無力な自分を丸ごと抱えてくれる母親をはじめとする養育者や発達促進的な環境に依存することで成長します。やがて親からの分離や自立が進み依存は克服されますが、乳幼児期の依存が、養育者の関わり方をはじめ何らかの事情や理由で十分にかなえられなかった場合、その不全感は、成長した後も無意識の中にとどまり続けることになります。
例えば、異性とのセックスに依存しがちな方であれば、その根底に男性なら母親、女性ならば父親への愛着の不全感がくすぶっている可能性があります。異性としての愛着対象の原初的存在は、母親もしくは父親だからです。

大人になった後でその無意識の中の不全感が、何らかのストレスにより刺激を受ければ、満たしきれなかった依存欲求が過度に高まる可能性があります。空腹であったり不安が高まったりした子どもが、母親の乳房や抱っこを求める状況と似ていると言えるかもしれません。依存欲求の正体は、「愛されたい/満たされたい/世話をされたい/心地よくなりたい」といった無意識的な愛情欲求やそれらが足りなかったことへの怒りと捉えることができます。
「依存」しているその時は、不全感があった精神年齢が幼い時期に退行している状態と捉えられます。そして退行するのは、大人であっても親への依存やこだわりをいまだに捨てきれない未熟な精神が残っている証であり、それはあなたの愛着不全の問題の根っこがそれだけ深いことを示していると捉えられます。

大人が依存する相手として比較的多いのは、ご自分の子どもへの依存です。夫や妻と良好な関係を築けない場合、また離婚してしまったのち子どもへの依存が強まります。子どもとと密着しがちになり、子どもの幸福を願ってはいるものの、子どもがご自分を幸福にしてくれることを意識的無意識的により強く期待するようになります。思い通りにいかなければ落胆する、子どもを否定し恨むといったことが起こりますが、それ以上に問題なのは、子どもが親の不安や期待を背負い続けることや、親を幸せにしてあげないといけないといった本末転倒な使命感や罪悪感を背負いこみ、ご自分が幸福になるのための人生を選択できない場合があります。つまり、結婚したのちも自分の親に依存しがちでになる(共依存わけです。それは親の意識的無意識的なコントロールと言えるかもしれません。例えば自分のやりたいことをあきらめて家業を継ぐ、無理に結婚し子どもを産むといったことなどは昔から続いています。そうして結婚されたのちもご自分の親と同様、伴侶である夫や妻と良好な関係を築くことより子どもに依存しがちの人生になり、さらに世代間連鎖が続いてしまう可能性があります。「お父さん(お母さん)もそうしてきたんだから」と子供に当たり前のように主張するのかもしれません。そうしたご家庭の親や子どもは、当然親子の愛着の問題を抱えがちになります。

また、親子関係の共依存が恋人や配偶者との共依存関係よりも厄介なのは、血縁関係があるためそう簡単に縁を切ったり関係を解消したりできないためです。依存される子どもにしたら、毒親よりもむしろ厄介な親になりかねません。毒親のように何らかの虐待があったり子どもの面倒をろくにみないひどい親だった、家庭環境だったといった明確な理由はなく、むしろ子どもにしたら親によくしてもらったかわいがられたといった認識が強い場合があり、そうした親に子どもも依存してしまうため親と距離をとることが難しいからです。

以上のように、「依存」傾向の背景や理由として、心的外傷(トラウマ)を負いかねない逆境的な家庭環境、特に親子の愛着問題があると考えられます。医療機関で診断されかねない依存症レベルの方であれば、パーソナリティ障害を合併されている場合もあります。

一方、どなたであってもある程度の依存傾向は残ります。過剰であったり病的であったりするものではなく、ご自分でコントロールや加減ができる適度なものであれば問題はなく、ご本人にとって必要な側面もあるのではないかと思われます。

カウンセリングでは、ご自身の依存傾向をその背景や理由について理解され、ご自分でコントロールや加減ができるよう話し合っていきます。安心を感じていただき支えられる場としてご利用していただけるとよいかと思います。カウンセリングのプロセスが進むと、適切な依存対象に適度な依存ができるようになっていかれるのではないかと思います。

ご自分の依存傾向が普通ではないと思われる場合は、心療内科や精神科を受診していただくことをお勧めいたします。依存症を専門に診療されている病院やクリニックもございます。

まずはお話をされに来ていただけるとよいかと思います。
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