PTSD(心的外傷性ストレス障害)は、直接目にする、耳にする、体験する出来事が主に単回性ですが、複雑性PTSDは、それらの出来事の長期にわたる反復的な曝露により生じるトラウマです。
また複雑性PTSDは、幼いころから持続的に親や家族によってもたらされ続けた出来事以外に、大人になってから曝露されることになった社会的な出来事が含まれています。例えば、集団による暴力や拷問、人権を無視した扱い等が想定されます。
複雑性PTSDは、従来のPTSDの三症状(再体験、回避、過覚醒)に加えて解離症状、さらに激しい気分の変動や感情をコントロールすることの難しさ、他者との関係性の障害、自己否定感が強いといった自己価値の障害等を含んでいます。
発達性トラウマ障害は発達障害傾向と愛着問題が顕著であるのに対し、複雑性PTSDは情緒的な歪みや混乱とトラウマ症状が顕著な傾向があります。
発達性トラウマ障害に複雑性PTSDを疑う症状や状態が含まれている場合もあります。両者は複雑に絡み合っているため鑑別は難しいと捉えられています。
なお、発達性トラウマ障害は現在のところ診断名にはなっていませんが、複雑性PTSDは診断名となっています。
ご自身や周りの方について思い当たることがございましたら、お問合せやご相談をしていただけるとよいかと思います。
これまでを振り返り感情と出来事を改めて整理し、ご自身についてこれまで以上に理解を深めていかれると、気持ちが楽になり症状が改善され、今後の方向性も見えてくるのではないかと思います。
