養育者(特に母親)との愛着形成に問題があると、対人関係、特に恋人や配偶者といった親密な相手との間に、争いや問題が生じやすいかもしれません。 集団や知らない人に対しても、怖さや不信感を抱きやすいかもしれません。 そうしたことが生きづらさになります。
その場合、あなたとあなたの養育者との愛着(attachmentアタッチメント)の問題が関与している可能性があります。
人はだれでも、養育者との関係と同様の関係を、他人に対して、特に親しい人との間で繰り返しがちだからです。
養育者との愛着が安定したものでなければ、「嫌われる…」とか「見捨てられる…」といった不安を抱きやすいので、不安定な関係性になります。
乳児を対象にした実験により、主に以下の愛着スタイルに分かれることがわかっています。これらのスタイルは大人になっても持続し、対人関係のみならず、学校生活や職場への適応のしかた、および社会との関わり方といったその方の生き方そのものに大きく影響し、その人の生きづらさや精神的な不調/障害の基本的な要因にもなります。
【愛着スタイル】
♦安定型:子どもの要求に対し、タイミングよく応答する親を持つ子どもの愛着スタイル
適切に人と関係を築きその人を信頼することができます。「嫌われる…」とか「見捨てられる…」といった不安を抱くことはありません。必要に応じて相談したり助けを求めたりすることにができ、また率直に自分の考えや気持ちを伝えることもできます。何事に対しても肯定的に捉え前向きに取り組み、グループ内においては協調性を発揮し、バランスのとれた態度をとることができます。
♦回避型:子どもの要求に対し、拒否的にふるまうことが多い親を持つ子どもの愛着スタイル
人と距離を置こうとし、親密な関係を心地良いものと感じません。人に対し依存もしないし依存されることなく、人といることにあまり意味や価値を感じません。人ともめたり争ったりすることが嫌なので自ら身を引くことを選択しがちですが、それが避けられず強くストレスを感じた場合には、相手の気持ちを傷つけるような言動をしてしまうことがあります。自分の気持ちや考えを表現することが苦手で、相手の気持ちや考えを想像したり理解したりすることも苦手ですが、自分の専門分野や興味のあることについては、自己主張も雄弁に語ることもできます。
♦両価(アンビバレント)型:子どもの要求に対し、応答する時とそうでない時があり、一貫していなかったりタイミングがずれていたりすることが多い親を持つ子どもの愛着スタイル
「愛されたい」「受け入れられたい」気持ちが強く、人の顔色や機嫌をうかがいがちで、自分が嫌われていないか、良く思われているかを絶えず気にしています。そのため相手の誘いや要求をなかなか断れなかったりします。人と密着しがちで、依存関係や恋愛関係に陥りやすい傾向もあります。否定的な感情が強く、見捨てられる不安が高まると相手に激しい怒りや不満をぶつけますが、一方で自己嫌悪にも陥りやすく、うつになりやすい傾向もあります。愛情を強く求める気持ちと拒絶する気持ちの両方が混在しています。
カウンセリングでは、親密な人や養育者との関係性について改めて振り返り、ご自身の関係性のパターンをわかっていきます。
わかっていくことで、生じた問題を乗り越え、恋人や配偶者との傷ついた関係を修復していくことができるようになります。
これまでの問題が起きがちだった不安定な人間関係は、安定した人間関係へと変化していくはずです。
養育者との愛着がもともと安定したもの(安定型)であれば、対人関係における問題は比較的少ないと言うことができると思います。
あなたの愛着の背景と傾向を知り、改善や対処につながるカウンセリングを実施いたします。
